アルタ・スキー・エリア Alta Ski Area |
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![]() 正面にそびえ立つアウフズ・ハイ・アルスター |
アメリカ国内のいわゆる大規模スキー場と呼ばれるスキー場では1日のリフト券が93ー94シーズンで40ドルから45ドルなのに対してこのスキー場は23ドル。94ー95年のシーズンも50ドル弱という値段が登場しているのに25ドルという値段を維持しているのはまさに庶民の味方。単に値段が低いだけならば他にも安いスキー場は多々ある。しかしこのスキー場の凄いところはいわゆる大規模スキー場並のコース内容を揃えているのにもかかわらずこの値段を維持していることである。
![]() Photo by Alta Ski Area |
筆者が初めてアルタスキー場を滑った93年のシーズン。ドカ雪後、アバランチコントロールを終了し、オープンしたコースで新雪・深雪の中で腰まで雪に埋まってしまい、脱出するのに四苦八苦した経験を持つ。
長いトラバース(横切り)を経てノース・ラスターのエリアまで来たときである。アバランチ・コントロールを施した部分は人工的に起こされた雪崩の為に密度の高い、非常に重い新雪・深雪状態になっている。しかしその隣はフカフカの密度の低い、軽い新雪・深雪状態である。そのフカフカの新雪・深雪状態から重い新雪・深雪状態へ突っ込んでしまい、動きがとれなくなってしまったのである。雪中でスキーはつき刺さる、腰近くまで埋った体は動かない。にっちもさっちも行かないとはまさにこのことである。
腕だけは自由が利いたので後は辛抱強く自分の体を掘り起こすことに専念したが、当初はかなりパニック状態に陥ってしまった。何事も油断大敵である。
スキー場名 リフト料金 ゴンドラ 高速リフト 敷地面積 人工造雪普及率 Alta, UT 25.00 0 0 890ha 1.30% Killington, VT 46.00 1 2 348ha 60.60% Vail, CO 48.00 1 9 1,624ha 8.27% Park City, UT 47.00 1 2 890ha 20.00% Heavenly, CA 44.00 1(トラム) 3 1,943ha 5.00%
![]() アメリカで2番目に古いリフトの実物 |
スキー場職員の話では1992年のシーズンまではクレジットカード会社に支払う手数料を嫌ってリフトチケット販売に際してはクレジットカードすらとらなかったとのこと。さすがに時代の流れには抗しきれず、93年からはアメリカン・エキスプレス、ビザ、マスターなどのメジャークレジットカードは取り扱いを始めた。
スキー場がシーズンオフに行う各種の改良事業にもその地味さ加減は現われる。秋口になるとワールド・スキークラブにも各スキー場から次のシーズンに向けてのパンフレット・トレイルマップと共に各種情報、ニュース、報告などがパッケージになって送られてくる。他のスキー場が華々しく『何千万ドルをかけて・・・を新設』というのに対し、アルタは『リフトチケット売り場の建物のドアを自動ドアにしました。』といった類の非常にマイナーな改良に終始しているのである。
![]() 崖の上から景色を楽しむ Photo by Alta Ski Area |
別のスキー雑誌に掲載されたアメリカ人スキーヤーの投書文がアルタを如実に表している。"pure skiing with no frills"『純粋にスキーを、飾りはいらない』とでも訳そうか。
今一つ、いま流行のスノーボードは禁じられている。この面でもスキーヤーの為のスキー場であることに徹している。新しいばかりが、新しいものを導入するばがりが、きれいであることばかりが、近代的であることばかりが能ではない。スキーヤーが純粋にスキーを楽しむ為のスキー場。それがアルタスキー場である。