バンフマウントノーケイ・スキー・エリア

Banff Mount Norquay Ski Area
Alberta, Canada

Introduction / スキー場の特徴


スキー場からバンフの町を見下ろす
  バンフ・マウント・ノーケイスキー場。大都市近郊型スキー場、にもかかわらず有名リゾートをベースにもつスキー場、有名な大規模スキー場がそばにあるスキー場、オーナーがちょくちょく変わるスキー場、ついでにスキー場の名称もコロコロ変わるスキー場、といったところが目に付いた特徴である。
アルバータ州南部の経済都市カルガリー市、1988年の冬季オリンピック開催地としての名前は記憶に新しい。経済都市として重きをなすほか国際空港をもち週2便ながら東京からの直行便もある。そのカルガリーから1時間半の距離。いわゆる日帰り圏内のスキー場である。通常であればスキー場が宿泊施設、レストラン、ショッピングゾーンを整備するといったリゾート化の進みずらいタイプのスキー場である。
ところがスキー場を云々する前に、夏の観光名所として名高いバンフが麓にその発展をきわめ、自動的にマウント・ノーケイのベースタウンの役割を担うことになった。


幅の広いコースは高速ターンにピッタリ
 普通ならばまさに万々歳なのだがなかなかうまくいかない。ちょっと距離はあるが同じようにバンフをベースタウンとする大規模スキー場が2つ、レイク・ルイーズとサンシャイン・ビレッジのスキー場がマウント・ノーケイの前に立ちはだかるのである。
この2つのスキー場のように、いわゆる大規模という大きさになり、世界的にみても高い知名度を有し、ベースタウンであるバンフからのシャトルサービスを十分に行われると、いかなバンフのすぐ隣、『町から見上げればコースが見える』とはいっても太刀打ちするのは容易なことではない。
経営の難しさがどうしても所有者の交代を早めてしまうのであろうか。地元で手に入れた幾つかのパンフレットや地図に表示されているスキー場の名称がバラバラだったため、それらの資料を手にスキー場の営業部を訪ねた。質問にたいし、返ってきた答えが「ここのところオーナーが何回か変わったためにスキー場の名称もそれに応じて変えられたの」というものだった。大規模スキー場の陰に回ってしまう小規模スキー場の経営面での苦労を思わず推しはかってしまった。


フレックス・タイムチケットの説明ボード
 しかしそういった苦しい経営環境であるが為に発生するスキー場の環境や、スキー場が行う様々な創意・工夫は我々スキーヤーにとって非常にありがたいサービスになることが多いのも事実である。
なにせすいている・・・リフトラインが無い。とにかく安い・・・リフトチケットが安価である。ナイトスキーがある・・・スキーの時間帯の選択の幅が広がる。リフトチケットの購入の仕方に選択肢がある・・・いわゆる午後だけの半日券は言うに及ばず、午前中半日券、スノボードパーク専用券、2時間だけのフレックス・タイムチケットなど驚くほどきめ細やかなサービスがある。大規模スキー場ではなかなか期待できないサービスも多々含まれる。

 では小さいスキー場は本当につまらないスキー場なのか。大規模スキー場の陰に隠れたこのスキー場はおもしろくないスキー場なのか。
考え方である。『ロサンジェルス1日観光』あるいは『ナイアガラの滝一日観光』といった、とにかく駆け足でたくさんのものを見て歩こうというツアーように、スキー場をすみからすみまで観光して歩くがごとく滑り歩く、というのならば、あっと言う間に滑り切れてしまうこのスキー場はつまらないであろう。
しかしどんなスキー場でもそうだが、毎日毎日そういった観光的に滑り歩くものではない。ある程度滑った後は、なにがしかのお気に入りのコースを滑るようになるものなのである。問題はこのマウント・ノーケイがその『なにがしかのお気に入りのコース』になるようなコースを有しているかどうか、なのである。
答えをいえば『YES!』である。初級者用のコースがやや少ないのが気になるが、中級者コースの数の多さ、エキスパート用コースの斜度、上級者コースのワイルドさは充分なおもしろさがある。しかもバンフの町を眼下に見下ろしながらの上級斜面にはなかなかの迫力があった。というのもバンフの町からスキー場へのアクセスロードが結構険しく、何度も何度も繰り返されるつづら折れはもちろん勾配もなかなかきつい。
したがってスキー場の一部のそれも上級者用の足元がおぼつかなくなるような急斜度に立って見るバンフの町はまさに足下に見えるという感じになる。それらのおもしろいコースをどう料理するか、という観点でスキーヤーが滑り始めると広さの問題はあまり気にならなくなる。
むしろどれほどスムーズにリフトが利用でき、どれほどたくさん滑れるかという方が問題になるものである。皆さんはどういう答えを出すのであろうか。


左前方はコブ斜面
 とはいっても日本からわざわざ滑りに来たスキーヤーに『できるだけたくさんのコースを滑り歩く』ことを否定することは出来ないし、そうなって当然という気もする。
そこで日本か(Breath Adjustment)の場としてこのスキー場を利用するというのはいかがであろうか。いきなり標高の高いところに来たときに避けられないのが軽い高山病である。どんなに軽くても息切れは避けられないのが一般的な傾向のようである。
時差の関係もあるし、初日、二日目は無理をせず短い時間を滑る、あるいは極端に難しいコースは避ける、息づかいをみながら自分の滑りを整えるといった滑りをするのが好ましい。バンフに滞在の場合、このスキー場は距離の面からも、料金の面からも、チケットの種類の面からも大変に有効ではないだろうか。
目的にあわせて適宜スキー場を選択するというのもスキーヤーの一つの技術である。


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