ブライトン・スキー・エリア

Brighton Ski Area
Utah, USA

Introduction / スキー場の特徴


Photo by Brighton Ski Area
 "Kill the Snowborders!"「スノーボーダーをやっつけろ!」。冒頭から過激な表現で恐縮だが、スキーヤーからそういう言葉が発せられるほどこのスキー場はスノーボーダー天国である。
筆者が滑った北アメリカ各地のスキー場の中でスノーボーダーの絶対数、あるいはスキーヤーを含めた全体の滑走者数に占めるスノーボーダーの割合、滑走面積に対するスノーボーダーの人口密度等々、どれをとってもほぼ1等賞は間違いないであろう。

 96−97シーズン用にブライトンスキー場から送られてきた資料には前シーズンの全滑走者に占めるスノーボーダーの割合は35パーセントを超えたとの報告があった。他の大規模スキー場や有名スキー場が容易にスノーボーダーを受け入れなかったり、様子見を決め込んで受け入れが遅々として進まなかった状況を尻目に、1984年のシーズン以降、率先してスノーボーダーを受け入れてきた結果であるとも言える。


Photo by Brighton Ski Area
 今一つ、このスキー場がスノーボードに適した、あるいはスノーボーダーに支持されやすい構造上の特典を備えている点も見逃せない。
スノーボードを許可している各地のスキー場がハーフパイプあるいはスノボーダーパークといったスノーボーダーの為の施設や環境を競って整備しているのに対し、このスキー場は特にそういった面以外に大きな武器を持っている。ゲレンデそのものがスノボードパークのような様相を呈しているのである。

 特にマウント・ミリセントのエリアにその傾向が強く、大きな岩、小さながけ・クリフ、短い極端な急斜面、といった若いスノーボーダー達が跳んだりはねたりするのにもってこいの地形が散在するのである。だからといってスノーボーダーの為の施設がないと言うわけではない。2つのハーフパイプは『他の追随を許さぬ』と表現されるし、ハープパイプ専用のグルーミングマシン導入は他に先駆けたものである。。


スノボーダー天国?
 この環境の上に立ち、毎年数多くの競技会や講習会を主催し、スノボードの普及につとめているのもブライトンスキー場の特色である。

 スノーボーダーのゲレンデマナーについてはいろいろ議論される面はあると思う。しかしここではその議論以前に、スノーボーダーがゲレンデを支配してしまっている、あるいはスキーヤーに取って変わっている、という現象が起きているのである。
そうなってしまわざるをえないほどスノーボーダーにとって楽しいスキー場なのである。それが為に、スキーヤーにとってはかつて経験したことのない、つまり『自分たち以外のプレイやーが支配権を握っている』的な錯覚に陥るのかもしれない。そういった環境にスキーヤーが入ると冒頭の言葉が飛び出したりするのである。地元の若いスノボーダーがこぞってここに集まってくる状況を理解していただきたい。


Photo by Brighton Ski Area
 都市近郊型のスキー場であるため、夜間スキーの設備があり、リフト券が安く、交通の便が良くいという利点がある。
リフトチケットについても通常のチケットの他に、午後と夜間をあわせた時間帯用のトワイライト・チケットや朝から夜間スキーの最後までを利用時間とするスーパー・チケット選択の幅が広い。

 ホームタウンとなる大都市、ソルトレイク・シティーから30マイルという近さも魅力である。
自分で自動車を運転しなくても、市バスによるスキーバスを利用すれば、ティーン・エージャーも気軽に滑りに来ることが出来る。
そういった複数の利点により、地元の若いスノボーダーに人気があるともいえるかもしれない。


Photo by Brighton Ski Area
 反面、リゾートしての設備、ベースロッジ、レストラン、土産物屋、宿泊施設、といった諸施設にはあまり期待すべきものはなかった。

 しかし2002年の冬季ソルトレイク・オリンピックの開催が決まったあたりから様相が一変してきた。
宿泊施設はともかく、ベースロッジが見違えるように立派になったのである。しかも建物が一つつけ加えたれただけではなく、目的に応じたいくつもの建物が配置されるようになってきたのである。レンタルショップ、スキー・スノボードスクール、スポーツショップ、ギフトショップも拡張されたり、新設された。新たにスポーツ・ブティックのたぐいも出現した。
オリンピック効果、と呼んで良いものかはまだわからない。長い歴史をもつブライトンスキー場に一つの転機が訪れているのは間違いなさそうである。
(4/2/98)



[Back]