マウントスノー・スキー・エリア

Mount Snow Ski Area
Vermont, USA

Introduction / スキー場の特徴


スキー場のシンボル時計台
 『中級斜面のラインナップ』。このスキー場の名前を聞くと真っ先に思いつくのがこの言葉である。メイン・マウンテンの正面はよくもこれだけ中級斜面ばかり、それも頂上から麓に向かって行儀良く並んでいるものだと感心してしまう。
一部初級者コースも含めて19本の(数え方によっては20本になったり16本になったりするが)コースがきれいに並んでいる。

 北米のいろいろなスキー場を見てきたがこれ程まで、良く言えば整然と、悪く言えば単調にコースがレイアウトされているスキー場は見たことがない。面白いのが山のバックサイドも上級コースがこれまたきれいにラインナップしていること。意図的になされたものとすればこのスキー場の設計者はよほど四角四面というか杓子定規な人だったのか思わず想像してしまった。

 簡単にこのスキー場の特徴を列挙してみよう。東部の大都市、ニューヨーク市、オルバニー市、スプリングフィールド市、ボストン市といった町から近いあるいはそこそこの運転時間で到着することが出来る。
スキー場は数の面でも質の面でも、そしてバラエティーさという面でもある程度以上の内容のトレイルを有している。
宿泊施設はベースロッジ付近のホテル、モーターロッジ、モーターインといったものからベッド・アンド・ブレックファーストと呼ばれる民宿系の施設から、スキー場周辺の広い範囲に渡って展開するコンドミニアムと呼ばれるキッチン付の施設までかなりの数が用意され、付随施設の内容にもリゾートと呼べるだけの高さがある。
スキー場の付属施設の面では人工造雪機・グルーミング機材が並み以上の数を保有し、かつ効果的な運用が図られている。
そしてこの地域の冬の間の平均気温が一定以上に高くならずに安定しているため雪質かんしても東部としてはまずまずのものが得られる。
以上がこのマウント・スノーについての各項目別の評価である。ほぼ十人中九人までから、まさしく、と同意を得られるはずである。


裏側の上級コース。眺めも素晴らしい
 距離的には車でニューヨークから4時間、ボストンから3時間、ニューヨーク州の州都オルバニーから2時間程の場所にある。机の上の計算だけなら可能だが、実際に1日中スキーを楽しみ、程よく(あるいはさんざんに)疲れることを考えると、ニューヨーク、ボストンからだと日帰りはちょっときつい距離である。
しかしこの山よりも北に位置するキリントン、シュガーブッシュ、ストウといったバーモント州北部やルーン、ウォータービルバレーといったニューハンプシャー州中部に位置する他の有名スキー場よりも確実に1時間ないし2時間がところ近い。

 山の構造もビックリするほどの大きさをもつ山ではないが、かといって1時間や2時間ほどで全てのコースを滑り終わってしまったというコースの数や量ではないし、瞬きするうちに1本のコースを滑り終わってしまうほどの短いトレイルばかりが場所を占めるわけではない。
中級斜面のラインナップ、とは冒頭に書いたがバックサイドの長い急斜面、頂上右手奥にあるコブ斜面、隠れるようにして入り口が存在するツリースキーコース、と内容もなかなかバラエティーに富んでいる。


ツリー・スキーコースの入り口
 宿泊施設はスキー場入り口付近にあるレイクロッジを筆頭にホテル・モーターロッジの他、コンドミニアム群が山の麓の林の中に林立する。ザッと見た印象ではホテルよりもコンドミニアム群の方が大勢を占めるかなという感じである。

 人工造雪機の話なると『あってあたりまえ』のニューイングランド地方である。積雪量よりも寒さの方が気になるこの地方にあっては人工造雪機はスキー場にとって必需品であり、他のスキー場との競争に打ち勝つためにはどうしても充実させなければならないアイテムである。
グルーミング機材も現代のコントロールの行き届いたゲレンデ整備が求められる風潮では所有していて当り前だが、大胆なデザインと着色を施した新しい器材の導入は地元ではちょっとした話題にもなった。

 一般にこの山よりも南に位置するスキー場はどうしても雪質が一段落ちると言われる。冬の寒さの厳しさには格別のものがあるくせに前日の寒さが嘘のように突然気温が上がったり、土砂降りとはいわないまでも冷たい雨が降ったりと気温の上下動が非常に激しいのがアメリカ東部である。その東部にあって気温の上下動がやや緩慢なというか、低温の状態が比較的安定して続くエリアの南限に位置するのがこのマウントスノースキー場である。

 東部在住のスキーヤーにとっては『ここまで北上すれば・・・』という条件つきで『そこそこの雪質が得られる』、『リゾートらしいリゾートを楽しめえる』というバロメーター的存在のスキー場である。



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