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マウントスノー・スキー・エリア
Mount Snow Ski Area Vermont, USA |

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スキー場の内容と評価
トレイル構成
ニューヨーク州にあるハンターマウンテンスキー場によく似た構造である。正面に中級コース、山の右手裏側に上級コース、山の麓に独立して初級者コースと頂上からの迂回路コース。正面左手奥にはちょっと骨のあるコース、といった具合になっている。雪質、コースの数、搬送機の数等を考えるとこちらがお兄さんというところか。頂上からのノース・フェイス側の景色には素晴らしいものがある。山間にかいま見る湖の時として青さ、気温の低い時期にはそれが凍り付いて独特の色をだす。スキー場から水の青さを見ることが出来るのはこことカリフォルニアのレイクタホ周辺、カナダのレイクルイーズ近郊しか筆者は知らない。
数年前に買収併合したヘイスタックはシャトルバスで約15分。初心者専用コース群を有するロウアー・ベースロッジと中・上級者コースのアッパー・ベースロッジの上下二重構造。上部と下部は1本のトレイルで結ばれてはいるが下部から上部への移動は専用のシャトルバス(実体は軽トラック)を使わなければならない。アッパーサイドは中級コースをカバーする3本のリフトと左奥に上級者コースをカバーする1本のリフトがある。大変こじんまりとしたスキー場で、このスキー場だけでは『田舎のスキー場』の感は拭えない。マウント・スノーの一部であると考えてはじめて意味をなすような気がする。
レベル毎の楽しみ方
a)初級/Beginner
初級者には各ロッジのそばにある独立した初級者コースでスキーを楽しめる。特にメインベースロッジのミキシング・ボウル、カリンシアベースロッジそばのスキー・バーバは完全に独立したエリアとなっているし、リフトも速度の非常にゆっくりとした運転が行われており、初級・初心者スキーヤーには大変好ましい。ゆっくりながらも長距離を滑る自信のある初級者スキーヤーはツアーに出るのも良い。カレンシアベースロッジの2本のリフトは初級者コースをもっている。メインベースロッジのキャニヨンリフトは山の中腹からの迂回と各コースを横切る形での初級者コースを提供している。ただし中級者コースの横断には上から滑ってくるスキーヤーとの接触・衝突事故が起きないように注意が必要。基本的にはより上のレベルのスキーヤーに、あるいは上方からの滑走者に回避義務があるが、事故が起こってしまってからでは全てが遅い。最も大事なことは『事故を避ける』ということ。もっと長いコースを、とお望みのスキーヤーには頂上からのディアー・ランはいかがであろうか。平行してロング・ジョンのコースもあるが途中、何十メートルかのぼらなければならない箇所があるのでお薦めしない。
b)中級/Intermidiate
中級者にはやはりスキー場正面に展開する何本もの中級斜面が第1であろう。これほどの中級コースを揃えているスキー場も珍しい。頂上のスタート地点で7本、山の麓の地点で14本を数える。しかもどのコースも一定の幅を確保しているのは見事。スキーヤーにとっては非常に安心して滑ることが出来るし、少なくとも14本の違った種類の中級者コースをトップトゥーボトム(Top to Bottom)で楽しむことが出来る。中級スキーヤーにとってはかなりの大仕事になるだろう。一部のコースに設定されたモーグルコースに挑戦しながら滑るもよし、その横に設けられたグルームド(平らにならされた部分)の部分を迂回するもよし、1本1本の長さと斜度・コンディションの変化を楽しめる。正面の各コースを滑り終わったらサンブルックエリアがある。あるいはツリースキーに挑戦するならばカリンシアリフトそばのスキッダーの森が良いだろう。木と木の間隔が割に広く、見通しも良い。ただしかなりの難事業に成ることは間違いないので入り口にかかれた注意事項は厳守のこと。特に複数人数で滑るのを安全のためにも強くお薦めする。
c)上級/Advanced & Expert
上級者にはノースフェイス全体、サンブルックエリアのベアートラップ、各エリアに点在するツリースキーコースがお薦め。ノースフェイスは8本の上級者コースから成り、頂上から下を向いて左3本がグルーミング対象コース、残り5本は一部グルーミング対象部分を有するが基本的にはモーグル部分が大半を占めるコースとなる。斜度が特にきついのは右側2本のジョーズとリップコード。斜度だけならプルーメットの最下部もかなりの斜度を有するが短い。足慣らし、斜度慣らし、コブ慣らしを考えるのならば左側のオリンピックコースから順番に滑っていくのも一つの手かもしれない。もちろん左3本はダイナミックにかっ飛ぶコースとしてももってこいである。
安定した斜度と充分なコブ畑を楽しみたいスキーヤーにはサンブルックエリアのベアートラップがお薦め。ただしここはコースのど真ん中をリフトが通っているのでギャラリー付きになる。腕に覚えのあるスキーヤーの独壇場(?)となるか度胸をつけるための訓練場になるかはあなた次第。
最後はツリースキー。木の根っこやその他の障害物でスキーを痛めやすいので筆者はあまり好きではないのだが、この難しさも慣れるとやみつきになる。ノースフェイスのエピファニーが滑りやすくおもしろい。白樺に似た白い木が一定の間隔で広がっているため障害物が少なくコースもとりやすい。ただし斜度があるのでご注意。その隣のザ・トライアルは距離も長く、松をはじめ色々な種類の木があってちょっとやっかい。サンブルックエリアのダークサイド・オブ・ザ・ムーンが最もやっかい。この手のコースとするにはちょっと無理があるのではと考えてしまう。無理矢理コースにしてしまった感がある。下手をすると顔中キズだらけになる恐れがある。注意してお滑りあれ。調査のつもりで我慢して滑ったがあまりにコチャコチャした森の中はしまいに飽きてしまう。やはり何人かグループで滑り、ワイワイやりながら滑るのが一番だろう。安全のためにも複数人数で滑るのをお薦めする。
スキー場評価
実はこのスキー場、筆者にとっては大変に巡り合わせの悪いスキー場なのである。1986年に初めてこのスキー場を訪れたときはサミットロッジでキーホルダーを無くしてしまい、宿までの2キロ余りをスキー靴をはいたままトボトボと歩いて戻った。その後、なんとはなしに敬遠していたのだがニューヨークでレストランを経営する友人に、その社員旅行でのインストラクターを頼まれ、3回訪れたのだが最初の2回は氷点下20度にもなろうかという極めつきの寒さ、3回目は暖冬で雪不足の所にこれまた極めつけの大雨。特に3回目は無理して山の反対側のノース・フェイスで滑って正面に戻り、ベースロッジに戻ろうとしたら午前中はあった雪が跡形も無く消え失せ、泥水の中を滑るという踏んだり蹴ったりの1日であった。つまりコンディションの良くないときばかり滑っていたためにツリースキーの実体はおろか、サンブルックのコースさえ知らないという状態だった。今回、充分な積雪、極めて落ちついた気温・天候の下でやっと的確な評価を下せるようになったように思う。
当初、バラエティーさに欠けると感じていたが決してそうではないことがわかった。上級者から初級あるいは初心者スキーヤーまで充分に楽しめるだけの要素を兼ね備えている。特に中級者用の斜面については1本1本の長さが充実している他、コースの数も豊富である。しかもその一部にはモーグルの部分を設定するなど配慮が行き届いている。ツリースキーの設定も評価できる。西部のスキー場ではよく見かけるが東部のスキー場ではあまり聞いたことがない。もちろんスノーメイキング(人口造雪)の設備は森の中に設置できないから天候に左右されることが多く、降雪量の少ない東部のスキー場ではコースがオープンしないことの方が多いとは思うが。その他上級者には特にノース・フェイスの各コースのコンディション設定が好ましい。8本ある各コースを斜度毎にコブコース、非コブコースに分け、スキーヤーがそれぞれを斜度にあわせて楽しめるようにしているのはスキーヤーにとっては選択の幅が広がるし、楽しみも倍増する。この中級・上級のコースの一部あるいは全部にコブ斜面の指定を行っているのは非常に評価できる。しかもトレイルマップに指定区域が表示されているのでスキーヤーは事前にそれを知ることが出来る。コースの積雪状態・グルーミングのタイミング等で常に正確に表示できるとは限らないだろうが一定の目安になるのは間違いない。
欲を言うならエキスパートスキーヤー用の急斜度が今一つ充分ではないこと。ワイルドさに欠けるといっても良い。しかしニューヨークやボストンといった大都市から3〜4時間で来られる場所にそこまで求めるのは無い物ねだりになってしまうだろうか。ただいま準備中です。
ヘイスタックについてはあまり特徴的なことはない。初級者用のコースがベースロッジと共に完全に独立しているので初級者スキーヤーにはいいかもしれない。中級斜面・上級斜面ともにやや物足りないというのが筆者の感想。
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