スマグラーズノッチ
スキー・エリア

Smugglers' Notch Ski Area
Vermont, USA

スキー場の内容と評価

構造説明

 州道108号線上に2つの入り口がある。モース・マウンテンのベースであり各宿泊施設が集中するビレッジのあるメインゲートとマドンナ、スターリングの両マウンテンの麓になるベースロッジである。このスキー場の宿泊施設に予約があるのならばホテル・レジストレーション・センターのあるメインゲートにはいるのが便利だし、日帰りスキーの場合でも初心者・初級スキーヤーがいる場合にもこのメインゲート内のパーキングに駐車するのが良いだろう。一方日帰りの中級者以上のスキーヤーはベースロッジ側、パーキングロット#1〜4までに駐車するのが便利である。ただし#4はその場でスキーを装着し、モースマウンテンベースまで初級者コースを滑り降りるかシャトルを利用することになるので注意。

 モース、マドンナ、スターリングの3つの山はそれぞれが連絡路と呼べるようなコースで接続されており、行き来が可能である。構造としては最も標高の低いモース・マウンテンが麓に多くの宿泊施設を擁し、初心者・初級者コースで構成され、標高の高いマドンナ、スターリングの両山には中級者コースを中心にブラックダイアモンド、ダブルブラックダイアモンドが点在する。大雑把にトレイルマップを概観すると標高の低い順に初級者コース群、中級者コース群、そして頂上付近に上級者コース群というように上手く住み分けが出来ているともいえる。

モース・マウンテンの2本のリフトとマドンナ・マウンテンの頂上いきのリフトはMid Station (途中駅)をもち、途中下車が可能である。

各レベルの楽しみ方

 トレイルマップを見る限り黒い線で表されている上級者コースが少ないのでつまらなそうに思えるが、さにあらず。このスキー場のブラックダイアモンド、ダブルブラックダイアモンドのコースは素晴らしい。表示相当の斜度、コンディション、難しさを有する大変に楽しいコースが多い。
よくあるケースだが、コースの一部に短い急斜度の部分があるから全体的に見れば中級斜面だが上級斜面としてマップには載せるというコースがある。少なくともこのスキー場の上級者コースに関する限りそれはない。スターリング、マドンナ両山のブラックダイアモンドのコースはコブだらけだったり、極端に狭くなったり、突然急斜面になったりが複雑に組み合わさっており、なかなか楽しい。
特にマドンナ・マウンテンのアッパーFISはスタート地点はなかなかの斜度、それが過ぎると長いコブ畑、ドック・デンプシーズ・グレイドはコブ畑に加えて間隔の充分ある林が加わる。恐れ入ったのがこの林の中。何カ所かに本物の交通標識、それも速度制限標識がぶら下がっているのである。これには思わず吹き出してしまった。
もっとも制限速度40マイルでこのコースをぶっ飛ばしたら衝突事故多発でけが人続出になると思うのだが・・・。

 ダブルブラックダイアモンドも迫力がある。特にマドンナ1サミットリフトの真下のコース。筆者が滑った日は残念ながら雪のはり付きが悪く、いたる所に岩、土、ブッシュが露出していたためにトレイルクローズだったが、急斜度、コブ、コース幅の狭さが複雑に絡まりあって非常におもしろそうなコースだった。『滑ってみたいな』『挑戦してみたいな』と思わせてくれるコースなのである。見かけ倒しの上級者コースには無い実質がここにはある。

 中級斜面もスターリング、マドンナ両山に幅広く展開している。3本のリフトを使って思いのままに滑るのがよいだろう。マドンナ山頂からのコースはかなり迂回するコースなのでそれなりに時間がかかるほかこの山頂が周囲にぬきんでて標高が高く、つまり吹きっさらしになる場所で、非常に風が強く寒い。もたもたしていると凍り付いてしまうので注意が必要。マドンナ2のリフトは中級コース専用リフト。安心してどのコースでも滑ることが出来る。ただし一部のコースはコブ斜面になっているのでそこだけは注意が必要。

 初級者はモース・マウンテンがその主戦場となる。ただしその頂上からマドンナ・スターリングのベースロッジへの連絡路、そしてマドンナ・スターリングのベースロッジからモース・マウンテンのベースロッジへの連絡路を滑り継ぐツアーも可能。距離的に結構あるし、途中にファミリー・スノーメイキング・ラーンニング・センターなる人口造雪についてわかりやすく開設したパネル設置所もあり、時間を見計らって滑るのがよいだろう。

評価

 所詮はファミリースキー場、おもしろいわけがない、とたかをくくってイヤイヤ滑りに来たスキー場だったが、とんでもない。良くできたおもしろいスキー場である。
上級コースの内容の充実ぶりも筆者には嬉しかったが、あくまでもファミリースキー場として高い評価を受けるだけの努力のたまものと考える。各スキー場が競って行うリフト、ロッジへの目に見える形での設備投資には背を向け、スキースクールインストラクターの数・質両面での充実という一見とらえどころの無い面で多大の投資をしている点は特筆に値すると考える。
スキーヤーに何を利用させるかではなく、スキーヤーにどう利用してもらうか、を考えているスキー場と言っても良いだろう。午前中半日券、午後半日券のサービスもある。

 余談になるがスキー場が用意したパンフレットの中に『最高の冬の家族休暇ー荷物をまとめ始める前に読んで下さい』と題したパンフレットが瑠ある。宿泊施設の案内、スキースクールの案内等に始まってなんと家を出る前にすべきこと一覧『お隣さんに一声かけて、スペアキーをお隣さんに預けて、・・・水道の元栓を落として』に至るまでの諸注意が書き並べて、しかもそれがチェックリスト形式になっているのである。
さらに別のページにはパッキングすべき持ち物一覧がこれまたチェックリスト形式でスキーパンツから子供のためのゲームに至るまで書き出してあるのである。ここまでやるの?と思う反面何と優しい心遣い、と思える面もある。
心遣いの行き届いたスキー場とも呼べるだろうか。 


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