サンシャインビレッジ・スキー・エリア

Sunshine Village Ski Area
Alberta, Canada

Introduction / スキー場の特徴


ゴンドラステーション正面
 ベースロッジに至るまでのアクセスが特徴的なスキー場である。まずはパーキング。ハイウェー1号線から山あいを進むローカルの道にはいる。谷間を縫うようにして走るうちに次第に両サイドの山肌が迫ってくる。『だいぶ険しくなりそうだな』と覚悟をしながら車を走らせると、突然道幅が広くなり駐車場が出現する。

朝寝坊の筆者が駐車場に到着する頃には既にスペースの7割方がうまっており、入り口付近に車を停めざるを得ない状態になる。しかもこのスキー場の駐車場は出入り口を基点に縦長の構造で、出入り口と反対側にの端にあるゴンドラステーションまでは結構な距離を歩かねばならない。
ロッカー代をけちった筆者は駐車した車でスキーブーツにはき変え、スキーをかついでこの長い距離をヘラヘラと歩いた。スキーブーツでの散歩が苦手な人はスキーバッグをもってゴンドラステーションやデイロッジでブーツにはき変える方がよいかもしれない。<>  バンフやレイクルイーズに滞在している人はシャトルバスの利用も賢明である。というのもバス停がゴンドラステーションの目の前に設定されているため重い荷物をもって長い距離を歩く必要がないからである。レンタカーを借りた人は駐車場の良いポジション確保のために出遅れることのないようにご注意を。


ゴンドラ
 ゴンドラの設置と使用環境が非常に特徴的なスキー場である。青息吐息でたどり着いたゴンドラステーションは実はスキーヤーをゲレンデのトップに連れていくためではなくゲレンデのボトム(麓)に連れていくための搬送機なのである。
『車からゴンドラへ乗り換える必要のあるスキー場』とでも表現しようか。実際にスキーを始める前に、ゲレンデに行き着くためにゴンドラを利用しなければならいのである。

 ゴンドラにはどんな利点があるか。快適さ、大量輸送、長距離、特殊運搬というところだろうか。リフトの最大の弱点は、それでなくとも気温が低いのにちょっと風でも吹こうものなら凍り付いてしまうところである。しかしゴンドラならば風を防いでくれる、最近では暖房つきのゴンドラを設置したスキー場もある。
ダブル、トリプル、クワッドのリフトに比べれば6人乗り8人乗りのゴンドラの輸送能力の高さには目を見張るものがある。距離の問題になると途中駅を設け別の動力系統をつなぎ合わせればいくらでも延長が可能である。ちょっと特殊なところで白地に赤十字をプリントした救急搬送機の役割だろうか。
要するにベースロッジから山の頂上に至るまでに寒さにふるえながら何本ものリフトを乗り継いで行かなければならないところを、一気にそれも快適にに駆け上がるための施設というイメージが強い。


閑散とした?又は静かなベースエリア
 ところがこのスキー場の場合、ゲレンデやベースロッジに至るアクセスロードの一部をゴンドラで置き換えているのである。事実、ゴンドラに乗りながら周囲の景色を眺めると、ゴンドラのベースステーション以後、谷間の両サイドはどんどん狭く、崖は一層険しくなり、道路をつくった場合、崖崩れ、雪崩の防止処置に膨大な金をかけなければならないだろう、と容易に予想できるものだった。であれば連絡路としてのゴンドラの方が安全で便利であるというところであろう。

このゴンドラの構造がまたおもしろい。スタートして5分程で第一中間駅に到達するがここでほぼ90度左折する格好になる。つまり山の麓をぐるっと回り込むようなルートになる。その後はコース自体はほぼ一直線である。
その途中、第一中間駅から約5分の所に第二中間駅がありゴーツ・アイマウンテンのベースエリアで滑りたいスキーヤーはここで降りる。第二中間駅からルックアウト・マウンテンやマウント・スタンディッシュのエリアのベースとなるサンシャインビレッジまでは約10分である。
普通のスキー場ならばシャトルバスでパーキングからいくつかあるベースロッジへスキーヤーを運ぶところだが、ここではゴンドラを使用しているというところである。しかし気分としては山手線にでも乗って目的地に向かっているような感覚である。


ビレッジ宿泊者は時間に注意。
4:30以後は戻れなくなる。
 日帰りのスキーヤーやバンフ滞在のシャトルバス利用のスキーヤーには大した違いはないが、山の中腹にあるサンシャインビレッジに滞在するスキーヤーは一風変わったプロセスとなる。麓に車を駐車し、ゴンドラステーションでチェックインし、ゴンドラに乗って部屋に向かうという形になる。
荷物をよほどきちんとまとめていれば問題ないが、筆者のように常に車の中になにかを置き忘れて頻繁に部屋から車までとりに行くことの多いうっかりものには先が思いやられる環境かな、と思わず苦笑いをしてしまった。
もちろん滞在者は籠の鳥である。ゴンドラの営業が終了すればビレッジから出ることは出来ないのである。『へたなスキー場に滞在すると夜が退屈で退屈で・・・』というコメントが良く聞かれるが、このスキー場はそれどころではない。
普通ならば退屈に耐えきれなくなれば車を運転して町のネオンにたどり着ける。しかしこのスキー場の場合は次の朝まで文字どおりの足止めである。余程のスキー馬鹿か休暇に完全休養を求めるスキーヤーでなければ大変かもしれない。


広々としたルックアウトマウンテン頂上を見上げる
 筆者のようにいつも一人で滑り歩くスキーヤーは3日もいれば気が狂ってしまいそうである。サンシャインに限らずこういう宿泊環境では『本当に真剣に滑りまくれば疲れてしまってアフタースキーだのナイトライフなどは必要ない』という言葉がでてくる。
当然そうなのだが、複数のしかも違ったレベルのスキーヤー何人かでそういった言葉通りの経験をしようとするとこれが意外に難しい。なぜならそのスキー場が各レベルのスキーヤーが充分に楽しめるだけのレベル毎の豊富なトレイルを擁しているか、という問題が出るからである。おうおうにして上級者コースだけが充実しているケースが多い。ユタ州のアルタ、スノーバード、カリフォルニア州のスコーバレーなどはその典型かもしれない。
その点、このサンシャインビレッジは各レベルにバラエティーに富んだコースが用意されている。ダブルブラックダイアモンドの斜度の鋭さに対し中級斜面や初級斜面の横の広がりあるいはオープンスペースでの爽快感がそれを証明している。
 陸の孤島にあるスキー場。それがサンシャインビレッジである。


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