ヴェイル・スキー・エリア

Vail Ski Area
Colorado, USA

Introduction / スキー場の特徴


バラエティーに富んだコース
 『欧米型の本格的なリゾートを堪能したい』、『退屈することなく長い休暇を楽しみたい』、『スキーはもちろんだが、ショッピングも楽しみたい』、『スキーだけではなくたまには芸術的な香にもふれたい』、『仕事で疲れきった体をエクササイズで元気にしたい』、『スキーの後はエステでお肌の健康を気にしたい』『グルメ、グルメですよ。美食あっての休暇ですよ』、とまあ金に糸目はつけない、贅沢この上ない休暇をという方におすすめなのがコロラド州のヴェイルスキーリゾートである。
ロッキー山脈の山の中にもかかわらずとにかくなんでもある。州都デンバーから車で3時間ほどの標高二千メートルの所に位置するとはいえ、無いものは無い。そんなスキーリゾートである。

 全米各地のスキーリゾートが開発・改良・発展の努力をし、競争にしのぎを削っている現状を考えると、過去数十年にわたって米国内で発行されるスキー雑誌各誌、『SKI』『SKING』『POWDER』『SNOW CUNTORY』等が行うアンケートあるいはランキング調査において総合評価第1位を維持し続けてきたヴェイルスキーリゾートの実力には驚きを禁じ得ない。
1990年代中頃にはカナダのウィスラー・ブラッコムスキー場が日本からの資本・サービスを導入し、米ドルとカナダドルの為替レートの追風を受けて首位の座についたが、ヴェイル自体の素晴しさに変わりはなく、その実力には揺るぎ無いものがある。
恵まれた環境・立地条件を基に素晴らしい施設・設備を整え、加えて徹底した職員研修を行う。大規模スキー場の職員の数を考えあわせれば、これだけでも並大抵のことではないが、ヴェイルのすごいところはそれらにさらに磨きをかけることを怠らないことである。ヴェイル自身が常にナンバーワンスキーリゾートたろうとして企業努力の重ねた結果ともいえる。
その証拠、といってはなんだが数年前にヴェイルスキーリゾートの親会社が倒産する騒ぎがあった。親会社が会社更生法の申請を行ったのだが、ことヴェイルスキーリゾートに関しては少なくとも表面的にはその営業内容になんら支障を来さなかったことを憶えている。よほどに安定した経営と言わなければならない。



シールド付リフト
 こういった実績によって、アメリカ人スキーヤーにとってヴェイルスキーリゾートの名は「一度は行ってみたいスキー場」としてイメージさせることになったように思う。
例えていうなら一般的なアメリカ人が死ぬまでに一度は訪問したいところとしてイメージされるおとぎの国「ディズニーランド」のようなものである。ウォルト・ディズニーの生んだ不朽の名作ディズニーランドそしてディズニーワールドについてはいまさら説明の必要もあるまい。しかしアメリカ人がそれらにに対して抱く憧れにはいささか驚くべきものがある。現実の世界を超越した何かを求める姿なのである。
はたしてヴェイルスキーリゾートもスキーヤーに単なるスキー場を越えた何かを与えてくれる存在なのである。

 各レベルのスキーヤーが充分に堪能できるバラエティーに富んだ数多いコースを的確に説明するだけでも大変である。
対比をしながら大雑把に見てみよう。コース設定の性格の面をみると、スキー場正面にまるで網の目のように設計された各トレイルとスキー場裏側に延々と広がる、というか続く巨大なバックボウル。トレイルのメインテナンスをみれば、完璧なグルーミングを誇るなめ羅漢コースと大コブヶ原。スキーヤーの技量の面をみれば、生まれてはじめてのスキーヤーが安心して学べる特設練習エリアとラスプーチンなどと名付けられた断崖にも等しい急斜面。施設設備の面ではゴンドラ、ハイスピード・クォッド等の高速輸送システムもあれば初心者に便利な水平移動用のTバー。
いささか極端な例を出して対比させてみた。その極端な例そのものも大変なものだが、それ以上にそれら両極端の間にスキーヤーの様々な嗜好性総てをカバーするだけの、様々な段階、レベル、種類の多様性がある点は見事としかいいようが無い。



エレガントなダイニング
 スキー場の麓にスキースロープの東西の広がりにあわせて広がる歩行者天国の美しいモール、このモールを中心に展開するホテル、モーターロッジ、コンドミニアム等、客の多様なニーズに応える大小様々な宿泊施設。

 一覧表を見てしまうと数が多くて容易には決められないほどのレストラン。もちろんフレンチ、イタリアンといったヨーロッパスタイルの料理はもちろんステーキ、シーフードはいうに及ばず、中華、日本食などの本格的な各国料理からファーストフードに至るまで選り取り緑である。しかも田舎にある各国料理にはいいかげんなものが多いのが常だが、それらが皆高い評価を得ているところも特筆に値する。バー・パブに至ってはいったい幾つあるのやら。

 スキーそっちのけで1日つぶせるショッピングゾーンの店の種類の多さにも驚かされる。スポーツショップ・お土産屋はもとより日用雑貨・毛皮・ファッションブティック、アートギャラリー、アイスクリームショップ、オリジナルTシャツ販売店、不動産屋、家具屋から宝石店までが連なる。ホテルに付属している店舗まで考えあわせると大変な数と内容になる。



博物館正面
 屋内体育館・エクササイズジム・テニスコート・エステティックサロン・スポーツマッサージといったスポーツ関連施設。スキーに怪我は付き物とはいえ内容的にはそれ以外の分野をもカバーする医療センターからスキー博物館に至るまで、至れり尽せりと言いたくなるほど整った施設が所狭しと並ぶ。

 スキーヤーは東西に広がるスキースロープのどの場所に滑り降りてきてもモール内を走る無料シャトルバスで望みの場所へ簡単に移動できる。中心部のトランスポーテーションセンターには降雪の影響を最小限にとどめ、小さい敷地にできるだけ多くの車を停められるようにと配慮された都市型の屋内立体駐車場(有料)、インフォメーションセンター、グレーハウンド長距離路線バス待合所、デンバー国際空港行きシャトルバス待機所、モール以外のヴェイル市内を結ぶ無料シャトルバスシステム中継点、姉妹スキー場ビーバークリークへの連絡バス(有料)乗り場、チルドレンズセンターがある。



立体駐車場出入り口
しかもこれらの施設が非常に効果的に、使いやすく配置されている点に注目しなければならない。個々の施設をバラバラにつくり足していくことはどこのスキー場にもできる。しかし幾つかの施設は関連をもって使われるのだという認識と設計がここにはある。

 たとえば長距離バスで到着してそのままインフォメーションセンターで予約した宿泊施設の場所を確認しシャトルバスに乗る。パーキングに駐車し、スキーをしない子どもをチルドレンズセンターにあずけ、自分たちは時間を無駄にすることなく滑走準備をしてパーキングを出る。

 こういったスキー客の便宜を最大限に図る姿勢は先ほども例に出したが、ディズニーランドのアトラクションに見られる時間的・物理的に計算され尽くした内容を提供しようとするディズニーの姿勢に近似するものがある。リゾートとはかくあるべなんだということを具現してくれているのがヴェイルである。

 ただし最後に一つ苦言を挺するならば総てが高い。本当に値段が高い。宿泊費、食費、リフト代・・・。一流のサービスである以上、安かろうはずはない。そのことをふまえた上で楽しむ必要がある。
(3/28/998改訂)



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