ヴェイル・スキー・エリア Vail Ski Area |
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![]() バラエティーに富んだコース |
全米各地のスキーリゾートが開発・改良・発展の努力をし、競争にしのぎを削っている現状を考えると、過去数十年にわたって米国内で発行されるスキー雑誌各誌、『SKI』『SKING』『POWDER』『SNOW CUNTORY』等が行うアンケートあるいはランキング調査において総合評価第1位を維持し続けてきたヴェイルスキーリゾートの実力には驚きを禁じ得ない。
1990年代中頃にはカナダのウィスラー・ブラッコムスキー場が日本からの資本・サービスを導入し、米ドルとカナダドルの為替レートの追風を受けて首位の座についたが、ヴェイル自体の素晴しさに変わりはなく、その実力には揺るぎ無いものがある。
恵まれた環境・立地条件を基に素晴らしい施設・設備を整え、加えて徹底した職員研修を行う。大規模スキー場の職員の数を考えあわせれば、これだけでも並大抵のことではないが、ヴェイルのすごいところはそれらにさらに磨きをかけることを怠らないことである。ヴェイル自身が常にナンバーワンスキーリゾートたろうとして企業努力の重ねた結果ともいえる。
その証拠、といってはなんだが数年前にヴェイルスキーリゾートの親会社が倒産する騒ぎがあった。親会社が会社更生法の申請を行ったのだが、ことヴェイルスキーリゾートに関しては少なくとも表面的にはその営業内容になんら支障を来さなかったことを憶えている。よほどに安定した経営と言わなければならない。
![]() シールド付リフト |
各レベルのスキーヤーが充分に堪能できるバラエティーに富んだ数多いコースを的確に説明するだけでも大変である。
対比をしながら大雑把に見てみよう。コース設定の性格の面をみると、スキー場正面にまるで網の目のように設計された各トレイルとスキー場裏側に延々と広がる、というか続く巨大なバックボウル。トレイルのメインテナンスをみれば、完璧なグルーミングを誇るなめ羅漢コースと大コブヶ原。スキーヤーの技量の面をみれば、生まれてはじめてのスキーヤーが安心して学べる特設練習エリアとラスプーチンなどと名付けられた断崖にも等しい急斜面。施設設備の面ではゴンドラ、ハイスピード・クォッド等の高速輸送システムもあれば初心者に便利な水平移動用のTバー。
いささか極端な例を出して対比させてみた。その極端な例そのものも大変なものだが、それ以上にそれら両極端の間にスキーヤーの様々な嗜好性総てをカバーするだけの、様々な段階、レベル、種類の多様性がある点は見事としかいいようが無い。
![]() エレガントなダイニング |
一覧表を見てしまうと数が多くて容易には決められないほどのレストラン。もちろんフレンチ、イタリアンといったヨーロッパスタイルの料理はもちろんステーキ、シーフードはいうに及ばず、中華、日本食などの本格的な各国料理からファーストフードに至るまで選り取り緑である。しかも田舎にある各国料理にはいいかげんなものが多いのが常だが、それらが皆高い評価を得ているところも特筆に値する。バー・パブに至ってはいったい幾つあるのやら。
スキーそっちのけで1日つぶせるショッピングゾーンの店の種類の多さにも驚かされる。スポーツショップ・お土産屋はもとより日用雑貨・毛皮・ファッションブティック、アートギャラリー、アイスクリームショップ、オリジナルTシャツ販売店、不動産屋、家具屋から宝石店までが連なる。ホテルに付属している店舗まで考えあわせると大変な数と内容になる。
![]() 博物館正面 |
スキーヤーは東西に広がるスキースロープのどの場所に滑り降りてきてもモール内を走る無料シャトルバスで望みの場所へ簡単に移動できる。中心部のトランスポーテーションセンターには降雪の影響を最小限にとどめ、小さい敷地にできるだけ多くの車を停められるようにと配慮された都市型の屋内立体駐車場(有料)、インフォメーションセンター、グレーハウンド長距離路線バス待合所、デンバー国際空港行きシャトルバス待機所、モール以外のヴェイル市内を結ぶ無料シャトルバスシステム中継点、姉妹スキー場ビーバークリークへの連絡バス(有料)乗り場、チルドレンズセンターがある。
![]() 立体駐車場出入り口 |
たとえば長距離バスで到着してそのままインフォメーションセンターで予約した宿泊施設の場所を確認しシャトルバスに乗る。パーキングに駐車し、スキーをしない子どもをチルドレンズセンターにあずけ、自分たちは時間を無駄にすることなく滑走準備をしてパーキングを出る。
こういったスキー客の便宜を最大限に図る姿勢は先ほども例に出したが、ディズニーランドのアトラクションに見られる時間的・物理的に計算され尽くした内容を提供しようとするディズニーの姿勢に近似するものがある。リゾートとはかくあるべなんだということを具現してくれているのがヴェイルである。
ただし最後に一つ苦言を挺するならば総てが高い。本当に値段が高い。宿泊費、食費、リフト代・・・。一流のサービスである以上、安かろうはずはない。そのことをふまえた上で楽しむ必要がある。
(3/28/998改訂)