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『北アメリカ大陸スキー場概観』

 北アメリカ大陸のスキー場を概観すると『西高東低』となる。有名なスキー場は西半分に集中しており、東半分には日本で名前の通ったスキー場は見あたらない。
アメリカの地形を西からみると、カリフォルニア州を中心にシエラネバダ山脈、コロラド州・ユタ州を中心に南北に長いロッキー山脈、イリノイ州・テキサス州といった中西部の穀倉地帯、そして東部のニューヨーク州の西、ペンシルバニア州を中心に南北にのびるアパラチア山脈といった図式になる。


北米大陸スキー場概観−大半が西半分に集中している

 スキー場を地域で分けると色々な分け方があるが、カリフォルニア州・オレゴン州・ワシントン州そしてカナダのブリティッシュ・コロンビア州の地域をパシフィック(あるいはファーウエスト"Far West")、ニューメキシコ州・コロラド州・ユタ州・ワイオミング州・アイダホ州・モンタナ州そしてカナダのアルバータ州を加えた地域をマウンテン(あるいは単にウエスト)、東部のペンシルベニア州・ニューヨーク州・ニュージャージー州・ニューハンプシャー州・バーモント州・メイン州そしてカナダのケベック州を加えた地域をイースト(なぜかファーイーストやアトランティックは使わない)と総称する。


全山、雪のあるところは総てコース
Squaw Valley USA
 パシフィックは標高はそれほどでもないが、12月1月の雨季に太平洋からの湿った空気が入り込んで多くの雪をもたらす。
筆者はそれほど意識したことはないがアメリカ人スキーヤーに言わせると、ロッキー山脈に比べて雪が湿っていて、やや重いとのこと。
主な有名スキー場はマンモス、ヘブンリーバレー、カークウッド、スコーバレー、ウィスラー・ブッラコムのスキー場。



ブリッケンリッジスキー場
Breckenridge Ski Area
 マウンテンはロッキー山脈の雄大さがそのまま数字に出るところ。標高も非常に高く、ホテルのある、いわゆる『山の麓』でも海抜2000メートルを越えるところはざらだし、スキー場の山頂ともなると富士山よりも高い場所もある。寒さも厳しいが空気が乾燥しているため実際の数字の割にはそれほど厳しさを感じない。
パシフィックで雪を降らせたときに湿気も同時に落とした雪雲が東に移動し、湿気の少ない雪をマウンテンの各スキー場にもたらす。その雪質の素晴らしさは筆舌に尽くしがたい。
有名スキー場も主なものだけでも相当の数にのぼる。タオス、テルアライド、クレステッドビュート、アスペン、スノーマス、ヴェイル、ビーバークリーク、ブリッケンリッジ、キーストーン、カッパーマウンテン、ウィンターパーク、スティムボートスプリングス、スノーバード、アルタ、パークシティー、ディアバレー、ソリテュード、ジャクソンホール、サンバレー、レイクルイーズなどである。

 ナチュラルパウダーのパシフィック、マウンテンに対し、風が強く、降雪量が少なく、寒さが厳しいのがイーストである。パシフィック、マウンテンのスキー場を経験してしまうと『イーストはスキーには向かない』と言い切れてしまう、そんな面がある。
とはいうもののニューヨーク、ボストン、フィラデルフィア、ワシントンDCといった大都市が集中している以上、スキー人口も多く、それらが毎度毎度ロッキー山脈までスキーに出かけるわけも行かないから必然的に多くのスキー場が営業している。


人口造雪進行中
Killington Ski Area
 スキー場の規模も小さく、『山、全面これスキーコース』といった環境はなく、森や林の中を切り開いてスキーコースをつくったというパターンが主流である。
降雪量が少ないため人口造雪機の普及には目を見張るものがある。ただ残念ながら人工的につくられた雪は結晶が小さく固まりやすい為、日中の日差しと夜の低気温のためにアイスバーンになりやすいという欠点がある。
一言で言うならば(もちろんそんな悪いコンディションばかりではないが)『強風と寒さに震えながらアイスバーンと戦う』というのが東部の一般的な図式である。
逆にそういった欠点を利用して春スキーを出来るだけ長く、遅くまで営業するという特色も東部にはある。パシフィック、マウンテンの多くのスキー場が4月中には営業を終了してしまうのに対し、東部の大規模スキー場は、5月一杯、場所によっては6月にも一部コースをオープンしているところがある。
主なスキー場はハンター、レイクプラシッド、マウントスノー、ストラットン、キリントン、シュガーブッシュ、シュガーロフ、サンデーリバー、トレムブランなどである。

 交通手段に関して言えばパシフィック、マウンテンの各スキー場はリゾートして完成されているところが多く、最寄りの空港からシャトルサービスが完備しているところが多い。複数のスキー場を精力的に滑って歩こうというのでなければ、あえてレンタカーを借りる必要のない場所が多い。
対するイーストは空港からかなり離れているケースが多く、レンタカーを必要とする場所が多い。いずれにしても訪問先の状況をよく把握し、無駄のないスキー旅行プランを立てる必要がある。



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